こんにちは、当サイト管理人のkiyoです。
これまでに「3回」の注文住宅を新築し、現在は過去の経験をすべて活かして建てた、桧家住宅(木造)に住んでいます。
家づくりをしていると、ハウスメーカーの営業マンから「鉄骨と木造」の違いについてさまざまな説明を受けると思います。
その中で必ずと言っていいほど話題に上がるのが、「資産価値」のお話です。
「鉄骨造は木造に比べて資産価値が下がりませんよ」という言葉を聞いて、なんとなく鉄骨の方が将来安心なのかな、と感じる方は多いかもしれません。
しかし、家を建てて長く住み続ける施主の目線から見ると、この言葉にはある「ウラ」があります。
結論からお伝えしますと、「鉄骨と木造、どちらが毎年の固定資産税が高いの?」という疑問に対する答えは、基本的には「鉄骨造」になります。
この記事では、住宅展示場ではなかなか教えてもらえない「資産価値という言葉のウラにある、税金や維持費のリアルな話」を、3回家を建てた施主の目線で分かりやすく解説します。
結論から言うと、固定資産税を多く払うことになるのは「鉄骨造」です
難しい税金の計算式は省いて、なぜ鉄骨造の方が固定資産税が高くなりやすいのか、その理由は大きく分けて2つあります。
理由① そもそも「建てる時の費用(家の評価額)」が高いから
固定資産税は、「この家をいま建て直したらいくらかかるか」という基準(評価額)をもとに計算されます。
一般的に、鉄骨造は木造に比べて材料費や工場での加工費がかかるため、建築費が高くなる傾向があります。
最初にかかる費用が高ければ高いほど、家そのものの価値も高いと見なされるため、家を建てた直後の「スタート時点での税金」も鉄骨造の方が高めに設定されやすいのです。
理由② 木造と違って、年数が経っても「税金が安くなりにくい」から
建物は、新築時が一番価値が高く、年数が古くなるにつれて少しずつ価値が下がり、それに合わせて毎年の固定資産税も安くなっていきます。
しかし、法律上「それぞれの素材が何年長持ちするか」という基準が決められており、木造は22年、鉄骨造は(厚さにもよりますが)おおむね20年〜30年以上と設定されています。
「鉄骨の方が長持ちする」と法律で決められているため、木造に比べて家の価値が下がるペースがとてもゆっくりなのです。
価値が下がらないということは、つまり「税金が安くなるペースも遅い」ということです。これが、長く住めば住むほどトータルの税金が高くなる最大の理由です。
営業マンが言う「鉄骨は資産価値が下がりませんよ」の本当の意味
住宅展示場で鉄骨メーカーを見学すると、営業マンから「うちの家は頑丈なので、木造と違って将来も資産価値が下がりません」とアピールされることがよくあります。
決して嘘を言っているわけではありません。
しかし、初めて家を建てる方が見落としがちなポイントが隠されています。
「資産価値が下がらない」=「毎年の税金が安くならない」という現実
営業マンの言葉の裏を返せば、「家の価値が下がらないから、国や自治体に払う固定資産税もずっと高いままですよ」という意味になります。
家を「資産」として見るか、「日々の生活の拠点」として見るかで捉え方は変わります。
ただ、普通に生活していく私たちにとって、資産価値が高い状態が続くということは、毎年春に届く税金の納付書の金額がなかなか下がらないという、少しシビアな現実を意味しています。
将来、家を売る時に鉄骨の方が本当に高く売れるの?
「毎年税金を多く払っても、将来家を売る時に高く売れるなら損はしないのでは?」と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、日本の不動産事情を冷静に見ると、築20年〜30年も経てば、木造であれ鉄骨であれ「建物の価値はほぼゼロ」として扱われ、土地の値段だけで取引されるケースが非常に多いのが現実です。
「将来高く売れるかもしれない」という不確実な期待のために、何十年も高い税金を払い続けることがご自身のライフプランに合っているのかどうか、一度立ち止まって考えてみることが大切です。
30年間住んだ場合、木造と鉄骨で税金はどれくらい違うの?

では、実際に長く住み続けた場合、金額にしてどれくらいの差が出るのでしょうか。
リアルな税金の差は、数十万円〜100万円近くになることも
家の大きさや設備、お住まいの自治体によって計算は変わるため一概には言えませんが、30年間という長いスパンでトータルの固定資産税を計算すると、木造に比べて鉄骨造の方が数十万円から、場合によっては100万円近く多く税金を払うケースもあります。
これは決して無視できる金額ではありません。
この数十万円の差を「安心料」と考えるか「もったいない」と考えるか
大切なのは、このトータルでかかる税金の差額をどう捉えるかです。
「頑丈で頼りがいのある鉄骨の家に住むための、安心の保険料だ」と納得して支払うのであれば、鉄骨造は素晴らしい選択になります。
一方で、「将来の保証もないのに、日々の生活を圧迫する税金ばかりが高いのはもったいない」と感じるなら、木造の方が価値観に合っていると言えます。
3回建てた私が、最終的に「木造」を選んだ理由
これまでに3回の家づくりを経験した私が、現在の家(桧家住宅)で木造を選んだのには、こうした「建てた後のリアルなお金」のことも大きく関係しています。
毎年春にやってくる税金の支払いは、家計へのリアルなダメージになる
家は、鍵をもらって引っ越して終わりではありません。
翌年から毎年必ずやってくる固定資産税の納付書は、想像以上に家計にリアルなダメージを与えます。
1軒目、2軒目と暮らしていく中で、私は「家のカタログスペックや見栄えのために、建てた後のランニングコストで生活が苦しくなるのは本末転倒だ」と痛感しました。
だからこそ、税金が下がりやすい木造を選び、家計への負担を軽くする道を選んだのです。
浮いたお金で、家の「暖かさ・涼しさ(性能)」にお金をかける方が幸せ
鉄骨の高い建築費や、下がりにくい固定資産税にお金を払い続けるよりも、価格を抑えた優良な木造メーカーを選び、浮いたお金を「日々の暮らしを快適にするもの」に使う方が、ずっと幸せになれると私は考えています。
例えば、浮いたお金で家の気密性や断熱性を良くしたり、全館空調(Z空調など)を導入したりすれば、一年中どこにいても快適な生活が手に入ります。
あるいは、子どもの教育費や、毎年の家族旅行の資金に回すこともできます。
「資産価値」という目に見えない数字よりも、「家族が今日を快適に、笑顔で過ごせること」に予算を割くのが、賢い資金計画のあり方ではないでしょうか。
まとめ:税金や将来のお金から考える、後悔しない家の選び方
今回は「固定資産税と資産価値」という少し踏み込んだテーマから、鉄骨と木造の違いについて解説しました。ポイントを振り返ります。
- 鉄骨はスタートの税金が高く、かつ安くなりにくいため、ずっと払い続ける税金は木造より高くなりやすい。
- 「資産価値が下がらない」=「毎年の税金が安くならない」というシビアな現実がある。
- 築20年以上経つと、鉄骨でも木造でも建物の価値はほぼゼロになることが多い。
- 「資産価値」という言葉に惑わされず、毎年のリアルな維持費として冷静に計算することが大切。
家づくりは、人生で一番大きなお金が動くイベントです。
だからこそ、営業マンの言葉を鵜呑みにせず、数十年にわたる「ランニングコスト」まで見据えて構造を選ぶことが、後悔しないマイホームづくりへの第一歩です。
「鉄骨と木造」について、全館空調の効きやすさや、トータルのコストパフォーマンスなど、さらに別の視点から詳しく比較したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
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